自主調査企画 第4回

「完全栄養食品」ユーザー
オンライン・デプスインタビュー調査結果

定量調査では「完全栄養食」の認知率や使用率、ユーザーの全体像などを把握。第2ステップではユーザー3名にインタビューを行い、実際の使用シーンや実態、独自価値などを深く探りました。

ユーザーは「自分にとって大切なもの・重視すること」が
はっきりしている傾向

今回インタビューしたのは「1S:30代女性・有職者(既婚)」、「2S:20代男性・大学生」、「3S:20代男性・有職者(未婚)」の3名。バックグラウンドはそれぞれですが、価値観や生活スタイルにはいくつかの共通点が見られました。

  • – 生活の中で重視していることが明確になっている
  • – 1日の流れが比較的パターン化されており、ルーティンの行動が多い
  • – 食への関心度は全般的に高く、野菜ジュースやヨーグルトなど体のことを気遣った商品も利用

「平日は仕事に集中、休日はプライベートの自分時間を楽しみたい」「好きな音楽作りに打ち込みたい」「資格試験の勉強時間を確保したい」など、自分にとって大切なもの・時間、生活の中で重視することが明確になっていることが特徴的です。

完全食の価値は「万全な状態でいられる」
無駄なものを省いて「スマートに生きられる」

普段の喫食シーンは以下の通り。1Sの有職女性は「COMP」と「ベースパスタ」を併用しています。

「1S」の女性は平日夜ほぼ毎日利用、家で口にするのは完全食がほとんどというスーパーベビーユーザー。完全食を利用するようになってから「食器を使わなくなって食器を捨てた」「スーパーで買い物をしなくなった」、さらにその延長で服などもどんどん捨て始め、「服の組み合わせを考えたりする手間がなくなった」といった生活変化が生じていました。

「2S」の大学生は週に1度、自宅または大学にタッパーで持っていき、紙皿にあけてソースをかけて食べるというスタイル。定期的に摂ることは「一種のルーティン」であり、1週間回ったという体内時計のリセットになると感じられていました。

「3S」の有職男性は、平日の昼に「COMP」をアーモンドミルクに溶かして飲用。食べる時間だけでなく「コンビニで何を食べようか迷う時間も面倒で無駄なこと」ととらえており、思考も省力化したいという意識が見られました。

3名とも食べることに関心がないわけではなく、自宅でヨーグルトを作る、家族や友人と外食でお酒も飲む、B級グルメの食べ歩きなども楽しんでいます。健康維持に必要なルーティン作業としての食事は「完全食」で省力化、別のタイミングではきちんと自炊をしたり好きなものを食べるなど、1日や1週間の中でバランスをとっているようです。
また完全食は「短時間でバランスよく栄養が摂れる」ことから「効率よくスマートに生きられる」「好きなことに万全な状態で取り組める」といった情緒価値につながっていました。

ゼリー飲料やサプリメントと違い
「食事として完結している」独自の位置づけ

短時間に・手軽に栄養を摂れるというベネフィットであれば、栄養ドリンクやゼリー飲料、サプリメントなどの商品も同じでは? しかしユーザーは「完全食に近い商品は他にない」と感じており、他の栄養補助食品とは違う位置づけに置かれていました。

【他商品への意識】

「COMP」と「ベースパスタ」は3名とも「食べたという満足感がある」「腹持ちがよい」とのこと。足りない栄養を補う・体調が悪いときに飲む薬や、小腹を満たす間食・おやつとは違い、「腹持ちがよく、食事として完結していること」が独自の位置づけになるポイントになっています。

完全食ユーザーを通して探る、新しい価値観やトレンド

完全食をテーマとした定量・定性調査を通し、食に対する新しい価値観や今後のトレンドについて考察しました。

■合理的・効率を重視する層の出現

  • 「考える・探す・迷う・選ぶ」ことの時間と手間を省きたい、より効率的に結論にたどり着きたいとの思考が見られる。また決まった行動を行っている方が、きちんとした生活を送っている感が得られるのではないかとも推察される。
    合理化・効率化の流れの中、一方では非合理的なことが支持されている分野もある(ドン・キホーテ、ヴィレッジヴァンガードなど迷うお店、YouTuberの「やってみた動画」など)。省く・時間や手間をかけないという選択肢が出現してきているからこそ、プロセスごと楽しむ・わざわざやる価値も高まっているのではないだろうか。

 

■1食の「満足感」に繋がる要素の細分化、味覚嗜好の変化の兆し

  • 今回対象者は完全食の「腹持ちの良さ」を「満足感」と捉える傾向が強かった。「見た目の良さ」「食感の良さ」「味バリーションの豊富さ」「味の深み・複雑さ」など食の満足感に繋がる要素は複数あるが、「満腹感≒満足感」となっていた層の存在を考えると、何をもって「満足感」に繋げていくのかについては今後食品の商品開発にあたって考慮すべき要素ではないか。
    完全食は「おいしさ」においても好意が高かった。商品自体の完成度の高さもあるが、豆乳、アーモンドミルクなど植物系の味に慣れると動物系のうまみがなくてもおいしいと感じるなど、「おいしさ」の基準が変わりつつあるのかもしれない。

以上、調査結果と考察の一部をご紹介しました。
「完全食」の詳細な調査結果レポートをダウンロードいただけます。

「完全栄養食」に関するアンケート調査 報告書 ダウンロード

●調査期間: 2018年9月10(月)~9月12日(水)
●調査手法: インターネット調査
●調査対象: 全国の20~69歳男女 ※関連職業は除く
●サンプル数: 1000名(平成27年国勢調査の人口構成比に合わせて性・年代別に割付)

 

「完全栄養食」ユーザー把握定性調査 報告書 ダウンロード

●調査期間: 2018年10月12(金)
●調査手法: 自宅でのオンライン・デプスインタビュー
●調査対象: 現在「完全栄養食(COMP、ベースパスタ)」を利用している人
●サンプル数: 3名(男性2名、女性1名)