株式会社ジャパン・マーケティング・エージェンシー
企画部 アシスタント・ディレクター 梶山賢一 
先月の話なので少々時計の針を戻して頂く形となるが、3月14日はホワイトデー
日本での成立の経緯は諸説あるようだが、今ではバレンタインのお返しをする日としてすっかりおなじみになった。
そこで今回は『ホワイトデー』という言葉を含んだツィートを分析してみた。お返しする側とされる側で、ホワイトデーという言葉に含まれる意識の違いはあるのか、見ていきたい。
※なお、今回はツィッターでの書き込みが分析対象であり、性別などのプロファイル情報は正確には取得できておらず推測している。
■分析対象: 「ホワイトデー」という単語を含むツィッター上の書き込み
■対象期間: 2014/2/24~2014/3//18(システム上の都合によりデータ欠損期間あり)
■分析ソフト: プラスアルファコンサルティング『見える化エンジン』
≪データ概要≫
●期間中、日々のツィートは1,600~3,000件程度で推移

図1は2014/2/24~3/18のツィート件数の推移を表したものだ。システム上の都合でデータ欠損部分があるが、ホワイトデー前日の3/13では3,065件に達している。
図1 「ホワイトデー」のツィート件数推移(※点線期間はデータ欠損)
「ホワイトデー」時系列グラフ.jpg
≪考察インデックス≫
 1.ネガティブ表現は少なく、ポジティブ表現の方が多い
 2.ホワイトデーという単語を含むごく短い表現の中にも、さまざまな感情が付与されている
 3.「冬の恋人の日」「オレンジデー」など、ホワイトデーにまつわるトリビアが話題に
 4.3月上旬くらいまではトリビアリツィートが拡散。ホワイトデーが近くなると、
   個々の思いをツィートする人も増加
≪分析詳細≫
【1】全体として、明らかなネガティブな表現は少ない

ツィート全体としては、ポジティブ表現とネガティブ表現のどちらが多いのだろうか?
図2は発言をポジネガ分析したものである。これを見ると、全体としてネガティブな発言は少ないようだ。
図2 ポジネガ分析(※係り受けによるもの)
「ホワイトデー」ポジネガ分析.gif
ネガティブの上位1位から3位までの原文を見てみると、
 『ホワイトデーのお返し、女性ががっかりした理由1位は「安かった」』
というリツィートが多くなされたことによるものだった。
また、4位の「ホワイトデー – こわい」の原文
 『ホワイトデー、怖い!頑張りまーす!! 』
 『ホワイトデー怖いよ~』や、
8位の「ホワイトデー – 面倒だ」の原文
 『ホワイトデーか…面倒だな』
 『男の子から女の子に、貰ったお返しに、…ホワイトデーって、めんどくさい!』
などから、ホワイトデーに対する男性の義務感や、面倒に感じている様子が見られた。
【2】 単語ランキングでは、「良い・可愛い・嬉しい」などポジティブな表現が上位に。
また、「ホワイトデー」を含むごく短い表現の中にも、「義務・諦め・あせり」など様々な感情が垣間見えた

図3 単語ランキング
「ホワイトデー」単語ランキング.gif
図3は、出現する単語を名詞・形容詞・動詞の品詞別に、頻度順にランキングしたもの。
名詞を見ると、「ホワイトデー」の1位は当然だが、「お返し」「チョコ」がそれに続く。
※「ホワイトデー」が100%になってないのは、「ホワイトデー(否)(=ホワイトデーじゃなく、ホワイトデーだからではなく…)」「ホワイトデー用」「ホワイトデー前」などが別単語としてカウントされているためである。
形容詞では、「良い・可愛い・嬉しい・好きだ・美味しい」など、ポジティブな表現が上位に来ていた。この中には、お返しをもらう側の女性の発言が相当数含まれると考えられ、女性はネガティブな書き込みよりポジティブな書き込みの方が多いと言えそうだ。
また、動詞では、「貰う」「あげる」「渡す」など、ホワイトデーならではの単語が見られた。
ここで、個々の単語の原文を確認してみよう。
「ホワイトデー」は単語全体としても出現頻度1位のワードだが、原文をよく見てみると、
 『あ、もうホワイトデー近いのか』
 『ホワイトデーか・・・(遠い目)』
 『そろそろホワイトデーか』
 『そっか… もうホワイトデーか…』
 『ホワイトデーなぁ…。お金が…。』
 『なーにがホワイトデーや』
 『ってかホワイトデーってぬあああ』
など、前後の文脈から、義務感・諦め・あせり・羨望などの感情とともに使用される場合もあることが伺える。
また、名詞10位の「円周率」は少し意外な単語だが、原文を確認すると、
 『理系男子は「3月14日」に籍を入れる人が多いそう。その日にする理由とは、ホワイトデーに何か大きな出来事があるからではなく、「3.14」は円周率。円周率は「終わらずずっと続くから」だそうだ。』
というリツィートが大量にあったため上位に挙がってきていた。
理系で未婚の方、「3月14日」の入籍はいかがでしょうか?
【3】 「2/27は冬の恋人の日」「4月14日はオレンジデー」など、「ホワイトデー」にまつわる様々なトリビアが話題に

図4は「ホワイトデー」という単語の係り受け(=修飾・被修飾関係)単語を2階層まで図示したものである。
図4 「ホワイトデー」単語マップ
「ホワイトデー」単語マップ.gif
※図の見方・・・例えば図の右上の「お返し―意味」は、『ホワイトデーのお返しの意味・・・』という文章の一部であり、
         このような係り受け関係にある表現が177件あったということを示している
この中で、左上の「中間」の原文を見ると、
『本日2/27は「冬の恋人の日」。2月14日のバレンタインデーと3月14日のホワイトデーの中間の日で、 恋人同士の絆を深める日であることと「きづ(2)な(7)」の語呂合せが由来だそうです。』
また、「4月14日」の原文は、
『2月14日→バレンタインデー 3月14日→ホワイトデー 4月14日→オレンジデー って知ってた? オレンジデーは二人の愛を確かめ合う日』
という文章がそれぞれリツィートされていた。
「冬の恋人の日」「オレンジデー」・・・カップルにはいろいろな記念日があるようだ。
【4】 期間中、前半は”トリビアリツィート”が大量に拡散。後半はリツィートが落ち着き、相対的に “個人の感情ツィート”が増加

図5は、2/24~3/18を5つの期間に分け、それぞれの期間に特徴的な単語を表したものだ。
図5 時系列マッピング
「ホワイトデー」時系列マッピング.gif
期間の前半~半ば過ぎまでは、「理系男子」「円周率」「オレンジデー」などを含むリツィートが拡散。後半では、「明日」「関係(否)(=関係ない)」「お返し」など、リツィートでない個々の発言が集積し、特徴的な単語となっていた。
「明日」の原文を見てみると、
 『明日ホワイトデー∑(゚Д゚)買ってないよ(~_~;)』
 『明日はホワイトデーか~(  ̄▽ ̄)』
などとあり、ここでも義務感・面倒くささが感じられている様子。
「関係(否)」の原文を見てみると、
 『チョコもらってないからホワイトデーとか関係なかった』
 『ホワイトデーとかびっくりするくらい関係がないイベントだな』
など、ホワイトデーが「あくまでバレンタインのお返しの日」であり、バレンタインに何ももらっていない人たちには「関係がないイベント」と捉えられていた。
「お返し」の原文を見てみると、
 『ホワイトデーのお返しもらった?ハートマカロンすごい可愛くて美味しかった!』
 『ホワイトデーのお返し誰からも貰ってない(笑)』
 『ホワイトデーのお返し忘れてた。マジごめん。』
など、お返しされて嬉しかったことや、お返しがなかったこと、また、お返しするのを忘れていたなど、お返しにまつわる一喜一憂した様子が伺えた。

以上がホワイトデーのツィート分析の結果である。昔は「3倍返し」などとも言われ、現在でも男性にとってはプレッシャーになっている部分もあるようだが、贈られた女性はやっぱり喜んでいる、という様子が垣間見えたのではないだろうか。
男性のみなさん、たとえ心の中で「面倒くさいな・・・」と思っていても、ホワイトデーにはお返しをしてはいかがでしょうか?