スマートフォンでも普通の携帯でも、「モバイルマーケティング」という言葉が使われがちですが、マーケティングはそもそもそんなに「媒体」を区切って考えられるものでしょうか?

「TVマーケティング」とは言いませんよね?

「Webマーケティング」という言葉が使われがちなのですが、これはPCがリアルとはことなる「バーチャル」で完結する消費行動がみられることにも関係します。
それもあり、「モバイルマーケティング」というと、モバイルで完結させるイメージが強くなりますが、モバイルを使ったマーケティングで成功している企業を思い浮かべると……リアルとの連動がキーポイントであることが明確に分かってきます。

実際モバイルユーザに対してもモバイルをつかったマーケティングだけが効果的なわけではありません。
「モバイルマーケティング」という言葉に惑わされず、「モバイルで変化した社会に対するマーケティング」を考えていくことを読者の方々にはお勧めしたいと思っています。

つまり、モバイルユーザに対して効果の高いマーケティングを考えた際に、結果として「モバイルでマーケティング」することが唯一の解とは限らないということになります。

【 mジェネレーション 】

パソコンもそうですが、モバイルもすべての消費者が同じようなレベルで利用しているものではありません。
消費者をインターネット影響度の観点から、大雑把に分けると次のようになると考えられます。

モバイルユーザのタイプ

これらのユーザのうち、特に本記事で注目するのは、まずは1の携帯中心のヘビーユーザ、すなわち「mジェネレーション」になります。

ここに属する人々はパソコンのインターネットよりも、モバイルからのインターネット利用を好み、パソコンをあまり使わないことも多いユーザです。
次に注目すべきは2のPCとケータイを併用している人々でしょう。ある意味この層が最も、ケータイをケータイらしく使用し、PCをPCらしく使用している層ともいえます。

では、mジェネレーションとPCケータイ併用ユーザ、PCをメインとするユーザの境目がまずどのあたりなのでしょうか?そしてそれはどういう要因で分かれていったのでしょう?

モバイルユーザのグラフ

モバイルインターネットの利用率や利用頻度などを大きく押し上げてきた要因として重要なのは、1つは『通信定額化・低価格化』、『もう1つは検索エンジンの普及』です。

モバイルにおいてパケット定額制が始まったのは2003年以降になります。この年に18歳になった人は、2010年現在25歳です。この年齢であれば、もうすでに社会人となっている人がほとんどでしょう。

昨年、筆者が取引している金融機関が主催する交流会があり、その時に隣に座ったその金融機関の新人の女性(22歳・大卒)にケータイとPCの利用について聞いてました。すると、やはりこのような回答がかえってきました。

  • PCよりケータイのほうが(何倍か)文章が早く打てる。
  • Wordとかで文書をつくるよりケータイでデコメを書くほうが早い。
  • 普段パソコンを使わない。
  • 友達と話している最中などで、何か分からないことが出てきたらケータイでGoogle検索する。

さらに2年目の女性に聞いて見ても、(パソコンの習得度にはだいぶ差があるようでしたが)他はほぼ同様の回答でした。

この世代は、高校で「情報」の授業が始まっている世代でもあり、また大学などでもレポート提出はパソコンで行っていておかしくない世代のはずです。
しかしながら、パソコンを個人で自由に使い、プライベートなことで使うよりも前に、モバイルでメールをしたりサイトにアクセスしたりすることがより身近になっていた世代といえるのでしょう。

つまり、現在25~26歳あたりの世代を境に、「プライベートでインターネットにアクセスする」ための端末は、パソコンよりもモバイルであった世代が多くなっていることが想像できます。

次号へ続く